毎日一緒にいてくれる人が欲しい【中学生の恋愛事情から見えてくる親子関係】
もくじ
彼氏・彼女が欲しい理由
ある日の昼休みの男子生徒・A君との会話。
A君「彼女欲しいっす~」
私「どうして彼女が欲しいの?」
A君「毎日楽しくなれるじゃないですか~」
私「彼女がいないと毎日楽しくない?」
A君「つまんないっすよ~」
私「友達と一緒の時はどうなのよ?」
A君「それはそれで楽しいっすよ~!でも、違うじゃないですか~」
私「違うって、どう違うの?」
A君「ん~なんか違うんすよ」
私「なんかって・・なに?」
A君「彼女だったら一緒にいれるじゃないですか~」
私「そっか。じゃあ一緒に入れる人が欲しいの?」
A君「そっすね」
A君が求めていたのは「一緒にいてくれる人」
結局、A君が欲しかったのは「彼女」ではなく「一緒にいてくれる人」
一緒にいてくれる人がいないと毎日楽しくない。
一緒にいてくれる人がいないから毎日が楽しくない。
毎日一緒にいてくれる人。
それはお母さんなのかなと。
A君の親子関係
A君のご両親はA君が小さい頃に離婚。
その後、お母さんと祖母の3人暮らし。
A君が小学校に入る頃、お母さんは仕事の関係で県外に。
それからは、祖母との2人暮らしのA君。
お母さんとの楽しい思い出がA君の心の中にはあまり存在していなかったようです。
人は心の中にある「満たされていない部分」を何かで埋めようとする
人は自分の心の中にある「満たされていない部分」を何かで埋めようとします。
それは、小さい頃お母さんに「こうして欲しかった」事がしてもらえず「してもえなかった」という未完了のまま、心の中に残ってしまい、それが「満たされない部分」となるのです。
そして、満たす為の何かとは・・・
人・食べ物・アルコール・ギャンブル等々がありますが、これらに強く執着してしまうと依存症となってしまうことも。
中学生のA君は「人」彼女をつくることで満たされない部分を埋めようとしたんですね。
これは、他人への依存が恋愛のかたちとなっており、正常な恋愛のかたちではないので、このまま大人になってしまうとA君は恋愛対象の相手に対し、自分を満たすことを最優先し、相手の気持ちを置き去りにしてしまう可能性が。
そうなると、良い恋愛、良い結婚が望めない人生になってしまうかもしれないのです。
大人は否定せずに聴いてあげることが大切
中学生なんだから、付き合うとか、付き合わないとか・・そんなことを考える暇があったら勉強しなさい!と、大人は「中学生だから」という事を理由に、耳を傾けずに終わらせてしまっていることが多々あると思います。
実際、私自身も「中学生だから」というくくりでスルーされてしまったことってあったな・・って。
どうですか?同じような経験ありませんでしたか?
その時「なぜそう思っているのか?なぜそうしたいのか?」をじっくりと聴いてもらいたかったなと。
大人が子どもの話をじっくり聴いてあげることで「満たされていない部分」が少しづつ満たされていきます。
そして、満たされた部分が生きるエネルギーとなって子ども自身の佳き人生に繋がっていくのです。
宮城県在住。夫・大学3年生の息子・大学1年生の娘と4人家族。
私自身の子ども時代の親との関係性から常に生きづらさを感じると共に、病気を繰り返す人生。
45歳を目前に、重度ストレス症から大病を患い、自身の人生を見直したいと思い心理学の道へ。
その後、心理学の学びと、カウンセリング・心理セラピーを受けていく中で、生きづらい人生から生きやすい人生へと転換。
自身の経験(虐待、ネグレクト、いじめ、不登校、過食症、親の看護・介護)と心理学、カウンセリング、心理セラピーで、共感・寄り添い・伴走を大切に生きづらさを抱えている方をサポート。
「生きることをあきらめないでという願いをこめて」